カールおじさんの旅
徳島を代表する「三嶺」から「西熊山」へ、「剣山」からは「槍戸山」と「高ノ瀬」へ縦走しました。(2018年10月20日~22日)-3回目
* 高ノ瀬にて
◎ 剣山から高ノ瀬へ縦走しました。(10月22日)-3日目
朝6時、夜が明けるのを待ちかねて、剣山頂上ヒュッテを飛び出し、直ぐ上の平家の馬場に向かいました。
既に、東のテラスには、ご来光を見に来たと思われる人のシルエットが見えました。
* 剣山平家の馬場東テラスにて
テラスには、ひんやりとした風が吹き抜けていましたが、それほどの寒さは感じませんでした。
やがて東の地平線に延びる低い雲の切れ間から、太陽が姿を現しました。
* 御来光(剣山平家の馬場にて)
この日も、雲がほとんど無い、いいお天気でしたが、もう1つの楽しみの雲海は少なめでした。
* 雲海?
ヒュッテに戻り、朝食を済ませて7時45分に、高ノ瀬への縦走に出発しました。
再び平家の馬場に上がり、木道を歩いて西方の山頂へ向かいます。
* 剣山山頂方向(平家の馬場にて)
来た道を振り向くと、なだらかな笹原の平家の馬場が手に取るように見えました。
* 平家の馬場(左の青い屋根がヒュッテ、一番右の建物がトイレ)
ほんの数分で山頂に着きましたが、まだ人の姿はありません。
* 剣山山頂
まずは、ここから南西の次郎笈方向に歩きます。
* 剣山山頂から次郎笈(中央左のピーク)への縦走路に続く木の階段
木の階段が終ると、やや勾配が急な下り坂の登山道になります。
10分程で、右側に見ノ越方面へのトラバース道が見えます。帰りは、この道から下りるので、この付近に不要な荷物を置いて、サブザックを背負い歩きました。
次郎笈への縦走路の南斜面は、一面笹に覆われていて壮観です。また、下方の紅葉が綺麗でした。
一方北斜面は綺麗な紅葉が見られる所なのですが、既に見頃は過ぎていました。
* 次郎笈縦走路の南斜面
* 次郎笈縦走路の北斜面
やがて、次郎笈頂上への道とトラバース道の分岐点のある次郎笈峠に着きました。
振り返ると剣山の優しい姿が見えました。
* 剣山頂上方向を臨む
トラバース道はやや細く、足下は笹の急斜面になっているので慎重に歩きます。
ふと道端の草を見ると、うっすらと霜がおりていました。
暫く進むと、次郎笈頂上から西方に下りる道と合流します。
以前、次郎笈頂上から、この道を下りてきたことがあるので、ここから先の三嶺への縦走路が未知の世界となります。
* 三嶺への縦走路にて西方を臨む
* この付近も白骨樹が目立ちます
ワクワクしながら歩を進め、林を抜けて西側に続く三嶺への縦走路を見ると、なだらかな笹原が続く別天地のようでした。
* 三嶺への縦走路にて西方を臨む
来た道を振り返ると、笹原の向こうに次郎笈の雄姿が臨めました。
* 中央右のピークが次郎笈
笹原の長い坂を登り詰めると、丸石の頂上(標高1,684m)に着きました。
* 丸石の頂上
ここから先は、長く緩やかな下りの樹林帯を歩きます。
出発から2時間余りが経つ頃、丸石避難小屋を通過しました。
* 丸石避難小屋
それからも林の中を歩くと、木々が切り開かれた広場に出ました。
* 広場から南方の石立山方面を臨む(上下共)
* 広場から北方の祖谷方面を臨む
目的地の高ノ瀬方向を見ると、縦走路の向こうに、樹木に覆われた高い山が立ちはだかり、一瞬、先に進むことを躊躇してしまいました。
* 広場から高ノ瀬方面を臨む
ここで携行食を食べて一息つきながら思案しました。
登山3日目のこの日、確かに疲れも出始め、帰りのことを考えると気力も落ちはじめていました。しかし「次があるかどうかは分からない。今引き返せばきっと後悔する。まだ時間も体力も残っている。」と自分に言い聞かせて、先に進むことにしました。
丸石避難小屋からのコースタイムは50分となっていますが、ロープが張られた急傾斜の岩場もあり、全体的に厳しい道で、1時間以上かかりました。
やっとの思いで高ノ瀬に到達し、見晴らしの良い頂上に立てた時、やっぱり来て良かったと思いました!
* 高ノ瀬山頂から北方を臨む
高ノ瀬の山頂から、来た方向を見ると、剣山と次郎笈が遠くに見えました。
* 高ノ瀬山頂にて(左端のピークが剣山、その右隣のピークが次郎笈)
天気予報では午後から天気が崩れるとのことで、雲が増えてきたので、早々に引き返しました。
次郎笈の手前まで戻ると、雲も厚くなっていましたが、朝見た紅葉の色より、鮮やかに見えました。
* 次郎笈南斜面の紅葉(上下共)
次郎笈のトラバース道でも、オレンジ色に紅葉したカエデ等が綺麗でした。
* 左のピークが剣山(上下共)
見ノ越へのトラバース道近くで、置いてあったザックにサブザックを収めて、下山しました。西島リフト駅付近の紅葉が見頃でした。
* 西島付近の紅葉(以下同じ)
無事に見ノ越駐車場のマイカーまで戻り、帰り支度をして、車窓に見える紅葉を楽しみながら夫婦池方面に車を走らせていると、西の空に垂れ込めた雲の下から「天使の梯子」が神々しく降りてきたので、急いで車を路端に停めて、写真に収めました!
* 天使の梯子
山旅の終わりに見られた、美しい天使の梯子の余韻や、山の景色を思い出しながら帰りました。
〇 3日間の楽しい山旅が終わり、早くも今度はいつ来ようかと考えています!